文 せなけいこ
絵 同上
発行 福音館書店
初版 1969/11/20
対象年齢 0歳から
文字の量 かなり少なめ
ページ数 23
発行部数 263万部(2014時点)ミリオンぶっく
オススメ度 B

 

概要
夜中の9時です。

こんな時間に起きているのは動物か、どろぼうか、おばけか…でもまだ寝ずに遊んでいる女の子がいました。

おばけになって、おばけの世界へ連れ去られてしまいます。

 

感想
この本を読むと、私の頭のなかに浮かぶイメージがあります。昔々の田舎で、夜に囲炉裏を囲んでおばあちゃんが孫達に怖~い話を聞かせ、だからいい子にしなくちゃいけないんだよみたいな事を言っている情景。孫達は、日常と違う世界の話に釘付けになります。

この本を読んで、ちっとも怖くない子ももちろんいっぱいいるでしょう。小さい子どもなんかは、怖いことが全然わからなくても単純に楽しめるかと思います。

怖いことがわかる子どもでも、こういう不思議な世界のお話は、怖いもの見たさといいますか、ちょっと怖いながらも興味を持ったりするんじゃないかな。

ただ感受性が強くかなり怖がりの子どもは、気をつけた方がいいかと。何しろラストはおばけに連れて行かれちゃうんですから。その辺は大人が判断してあげないといけないですね。読み聞かせの仕方によってもだいぶ印象が違うと思います。

絵は背景も色使いもほとんどダークですが、大人から見たら怖いというより、遊び心を感じるようなかわいいものです。せなけいこさん独特の楽しい貼り絵です。

なかなか寝ない子を寝かしつけるのに効果があるかも。でもネットでせなけいこさんが書いた文を読んだことがあるのですが、せなけいこさんご本人はしつけのためとか全然考えてないんだそうです。おばけの国に行ってみたいでしょっていうお気持ちで書かれたのだそうですよ。

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