文 真木文絵
絵 石倉ヒロユキ
発行 ひさかたチャイルド
初版 2004/4/
対象年齢 2歳から
文字の量 やや少なめ
ページ数 24
発行部数 不明
オススメ度 B

おべんとくん のあらすじ・内容


お弁当箱のおべんとくんとおべんとちゃん(注:私が勝手に名付けました)は野原にお花を見にピクニックに出かけます。野原で一緒にお弁当を食べるつもりです。

ところがあわてて家を出てきたので、気づいたらおべんとくんのお弁当箱の中はうめぼしくん一人しかいません。他のお弁当の中身達は間に合わなかったみたい。

その遅れた他の中身達はおおさわぎ。後から競争しておべんとくんを追いかけます。

最初に追いついたのはおにぎり三人衆。そしてたこさんウインナーチーム、最後に卵トリオ、と次々におべんとくんの中に入ります。

これでお弁当の中身は勢揃い。さあ、みんなでいただきまーす。

あれ?でも誰かを忘れているような??

おべんとくん の解説・感想


すべてが可愛く微笑ましい


お弁当の中身がお弁当を追いかけてくるという、何とも微笑ましいお話です。登場するお弁当のおかず達にも表情があり、みんなそれぞれ可愛い名前がついてるんですよ。表紙を見てわかるように春を感じさせる柔らかい色調の絵も内容にマッチしてとても可愛いです。作者のお二人はご夫婦なのです。

優しさと明るさと善意とでまとめられたようなひたすら平和な世界観は『お月さまってどんなあじ?』にも似ています。

おなじみのおかず達


お弁当に入れる食べ物がわかるようになってきたら読んであげたい本です。タコさんウインナーとか卵焼きとかポピュラーで子どもが好みそうなおかずが出てきて馴染みやすいでしょう。実際に親子でお弁当を持ってお出かけしたくなるでしょうし、お出かけするのがさらに楽しくなりそう。

シンプルな穴あきの仕掛けあり


穴あきの仕掛け絵本になっています。追いかけてきたお弁当のおかずがページをめくるとおべんとくんの頭のお弁当箱の中に収まるような形になっています。何ということもない単純な仕掛けですけど、小さな子どもにはこれくらいシンプルな方がいいかも知れませんね。

かわいいオチ


オチもかわいいです。すっかり忘れられていたモノが最後に走ってきます。そうですよね、これだってお弁当になくてはならないものです。忘れちゃかわいそう。

現在品切れ中


この絵本、出版元のひさかたチャイルドのサイトを見てみても現在は品切れになってて、amazonとかで中古品でしか入手できない状態になっているみたいです。復活してくれるといいですけどね。