文 リュック・ジャケ
絵 フレデリック・マンソ
訳 さくらゆき
発行 そうえん社
初版 2008/12/
対象年齢 6歳から
文字の量 やや少なめ~やや多め
ページ数 25
発行部数 不明
オススメ度 B

きつねと私の12か月 のあらすじ・内容


10歳の誕生日をむかえたばかりのある日の朝、私(女の子)は学校にいく途中の森の中でキツネに出会います。

キツネにまた会いたいと思った私は、次の年の春にようやく再会します。そして今度は、もっと仲良くなりたいと思って、あれこれと工夫します。

ある日、とうとうキツネは私の部屋にまで来てくれました。でも自由を奪われた途端に、キツネは逃げ出してしまいます。

私はもう、キツネを見かけても追いかけたりしません。友だちを愛することは、自分のものにすることじゃないとわかったから。

きつねと私の12か月 の解説・感想


初めてキツネがそばに来てくれた時の新鮮な驚きとうれしさ。自然と関わり合うことの楽しさと、難しさ。そういうのをうまく子どもに感じてもらえるかな…

絵本という形態をとっていますが、何と言いますか子どもに媚びていない本です。文体は説明口調で、小さい子どもを意識している感じはあまりありません。一つの文が長いことが多いですね。

話の筋はそんなに難しいものではないので、4歳でも理解できると思います。細かい部分まで子どもにわかってもらえるかどうか。そういうのもあって対象年齢は少し上の6歳からとしておきました。

因みに、ウチの4歳の子は、食いつきが今一つでした(汗)

私がこの本に最も魅力を感じたのは、絵の美しさです。暖かみのある色使いと、ほとんど全ての絵にあるオシャレな花柄。一つ一つの絵に見とれてしまいます。

作者のリュック・ジャケさんは、大学で動物生物学を専攻され、後にドキュメンタリー映画の制作に携わっています。このきつねと私の12か月も、自身で映画化されています。この人の心の中の原風景なのでしょうか。



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