文 トロル
絵 同上
発行 ポプラ社
初版 2012/10/
対象年齢 4歳から
文字の量 やや少なめ
ページ数 32
発行部数 不明
オススメ度 B

おしりたんてい のあらすじ・内容


ひつじのお菓子屋さんからおしりたんていに電話が来ました。お店のお菓子がすべて盗まれたので助けてほしいというのです。

手がかりは足跡、目撃証言、そして容疑者の証言など。読者がおしりたんていと一緒にお菓子屋さんに入ったどろぼうを捕まえる、知育要素の入ったゲームのような絵本です。

おしりたんてい の解説・感想


おしりたんていと一緒に犯人を探しだすゲーム感覚の絵本


ストーリーに絡んだ知育クイズが5つ含まれています。このクイズを解くことでおしりたんていと一緒に犯人を探しだしていきます。こどもも自分が探偵になったかのように楽しめると思います。その他にストーリーとは直接関係ない絵さがしなどのクイズもよく見ると用意されており、一度読んだ後も楽しめるようになっています。

クイズの内容は、絵探しだったり、論理的に考えさせたり、迷路があったり、時計の表示と証言の矛盾を発見させたりと種類色々です。4歳からとしましたが、こどもによってはまだ難しい子もいるかも知れません。

子どもにはテッパンの必殺技


「においますね」というのがおしりたんていの口癖(笑)。おしりたんていはシャーロック・ホームズを彷彿とさせる紳士ではありますが、必殺技はおしりならではのアレです。ちょっとお下品ですが、こういうユーモアはこどもに絶対ウケますよね。でも下品なネタだらけの本というわけでは決してなくて、ちゃんとしたストーリーの中にこういうのがポツリポツリと入っていて、その加減が絶妙なのです。

細部まで作り込まれている


主人公おしりたんていのデザインはちょっとシュールな感じもしますが、他の登場人物はすべて動物であり、全体的にはとってもカラフルでコミカルでカワイイ絵が隅まで細かく描き込まれていて、本筋には直結しない小さなセリフも所々に書き込んであります。それらを見ていくのもまた楽しいと思います。

裏表紙もキャラクター紹介や新聞など作り込まれていて、楽しませようという気持ち満々なのが伝わってきますし、作者の方も楽しんで作られたのでしょうね。

元々はスマホのアプリ


元々はスマホのアプリだったようです。トロルというのはアプリを作った会社名でもあり、この絵本を作ったお二人のユニット名でもあります。アプリに興味ある方は下記をご覧ください。アプリは数種類ありますが、一つのアプリにつき謎解きは1問だけで絵本に比べると相当にシンプルです。どのページでもおしりたんていをタップするとおならを出す趣向が含まれています。

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続編も豊富にあります


おしりたんていの絵本はシリーズ化しており、本作の後にも数作出ています。また本作よりも一回り小さい判型のファイルシリーズというのも出ています。ファイルシリーズは1冊に二話収録されており、絵本のシリーズよりもほんの少し読み物寄りになっていて、小学校低学年向けとされています。