作 いしかわこうじ
発行 偕成社
初版 2013/6/
対象年齢 0歳から
文字の量 かなり少なめ
ページ数 28
発行部数 不明
オススメ度 A

おめんです のあらすじ・内容


お面を被った動物たちの顔(胸から上)が見開きごとに1つづつ描かれています。何の動物かは明示されていませんが、お面を持つ手や体の一部の色や形から推測することもできます。あと、お面と動物の間にちょっとした関連性や共通点があるものもあって、大きい子はそこから推理することもできるかも知れません。

しかけ絵本になっていて、お面だけをめくることができ、それによって動物が何だったのかを確認できる趣向です。

動物は全部で6種類。28ページあるにしては少ない感じがしますが、お面のしかけページの裏表もそれぞれ1ページとしてカウントされているため、一匹の動物で4ページ使ってるんですね。

お話絵本ではありません。あくまでもお面を被った動物たちを当てる『遊ぶ絵本』です。

おめんです の解説・感想


動物がまだよくわからない小さい子でも『いないいないばあ』のちょっと変わったバージョンとして使うこともできそうですね。

このしかけのお面の大きさは、何とか実際にお面として遊びに使うことできる位の大きさです。(ただ紙質は普通の絵本と同じなので気をつけないと切れやすいとは思いますが…。)そういう意味でも『遊ぶ絵本』と言えそうです。このお面をつけて「さあ私は誰でしょう?」なんてやってみたら小さい子どもは喜ぶかも知れません。またお面を付けた自分を鏡で見たりするのも子どもにとってはなかなか面白い体験になるのではないでしょうか。

動物は牛や豚、あとカエルやタコも含まれますが、まあ普通に子どもの許容範囲でしょう。かわいく描かれていますし。問題はお面です。日本の伝統的なお面のデザインが採用されています。表紙の白狐の他には、(節分に使うような)、おたふく、カッパ、ひょっとこ、だるまがあります。特に白狐なんかかなりインパクトありますよね。これ、怖がる子どもが絶対いると思うんですよ。私は子どもの頃に獅子舞が怖くてどうしても近寄れませんでした、頭をガブッと噛んでもらうと病気にならないとか言われてた記憶がありますが、とてもじゃないけどそんなことできませんでした。その時の気持ちをちらりと思い出しました。怖がりのお子さんにはちょっと気をつけた方がいいかも知れませんね。事前に本屋さんや図書館で見せてみるとか、問題ないか確認した方が無難かも。ウケる子にはすごくウケると思うんですけどね。

最後の見開きページで、それまで登場したお面とそのバリエーション(色や形が少し違うもの)が一覧で登場します。「どれを被りたい?」なんて親子でお話するのもいいでしょうし、バリエーションに関してはどこが違うポイントかを見つけて遊ぶのもいいかと思います。

お面というのは不思議なもので、顔に被せるだけで非日常を演出することができます。そこに着目して絵本に取り入れたのはすごくいいアイデアだなと思いました。

一応対象年齢は0歳からとしましたが、保育園。幼稚園の年代でも問題なく楽しめるんじゃないでしょうか。