
作・絵 にしむらあつこ
発行 福音館書店
初版 2003/4/10
対象年齢 3歳から 自分で読むなら小学校初級向き
文字の量 やや少なめ
ページ数 28
発行部数 不明
オススメ度 A
ホネホネさんは郵便やさんです。今日も自転車でギコギコキーッと配達にでかけます。
最初は木の上のトリオくん(鳥)のお家。ホネホネさんは木登りして手紙を配達します。夏休みに『誰も登れない帽子島』のてっぺんへ行こうという、カモメちゃんからの手紙でした。
お次は土の中のアパートのニョロコさん(ヘビ)。ワニオくんからの、ジャングルおしゃれコンテストへのお誘いのお手紙でした。
その次は丘の上にある子沢山のブタヤマさん(ブタ)のお家。イノキチおじさんからの花火大会へのお誘いのお手紙でした。
次はスイレン池の中にあるナマズさんのお家。ホネホネさんはカエル泳ぎで水中に配達に行きます。アンコウさんからの読書のお誘いのお手紙でした。
そして夏休みになりました。みんなそれぞれお誘いにのってお出かけします。
数日するとホネホネさんにいくつかのお手紙が届きました。お出かけしたみんなから、そしてガールフレンドのホネコさんからも。どんな内容なんでしょう。
表紙を見てください。なんとオリジナリティのある絵でしょうか。主人公のホネホネさんは骸骨です。自転車をよく見ると車輪の部分が蜘蛛の巣になってて、サドルは骸骨。登場キャラクターの顔面には迷路のような入り組んだ線が書き込まれていることが多くお世辞にも可愛いとは言えません。雲や植物などの自然も独特にデザインされた形で描かれています。ユニークと言えばユニーク。シュールと言えばシュール。見にくいと言えば見にくいかも(汗)。正直これって子どもが喜ぶ?とは当然の疑問かと思います。でも先入観で判断してはいけません。これが大層子どもに人気のある絵本なんです。
ちなみにホネホネさんは骸骨ですけどとても真面目で実直な人です。だからこそ町の住人達に愛されて、お手紙を貰えたりするんでしょうね。骸骨でも全然怖い感じじゃないですよ。表紙を見ていただいてわかるように、なんだかおじいちゃんみたい(笑)。ホントは若いみたいですけどね。
この絵本は短い中にいろんなアイデアが詰め込んであるんです。そのいくつかをご紹介しましょう。
子どもの好きな『手紙』を扱っているところがいいですね。ウチも子どもがまだ小さい頃はたくさんお手紙のやりとりをしました。本作でのお手紙は文字だけじゃなくて絵も入った絵手紙なんです。しかもみんな何かしらのお誘いの手紙です。ワクワクしますね。謎の含まれたお手紙もあります。(→『誰も登れない帽子島』って何でしょう?あとで明かされます。)
届け先の家の形態がバラエティに富んでいるところも面白いです。最初は木の上にあるお家なので木登りして届けます。次は土の中のあるアパートなので地表の穴の入り口から入って、入り組んだ通路を通って届けます。土の中にいっぱいお部屋がある様子はなんか不思議。ホネホネさんは迷ってしまって道を尋ねたりします。その次は丘の上の一軒家。汗をかきながら自転車を漕いで届けます。最後はなんと池の水の中。泳いで届けます。色んな家の形が楽しめます。
ホネホネさんがこれから配達に出発するという時のページが町の地図のようになっています。あとで見返してみると、あっこの家はここにある!ということがわかりますよ。地図というのは事物を俯瞰してみる視点が与えられて子どもにも知的な刺激があると思うんですよね。
裏表紙にはミニストーリーが。実はガールフレンドのホネコさんからの手紙は、「自転車の乗り方教えてね」という内容だったのですが、その実際に教えているシーンが裏表紙に描かれているのです。うーん微笑ましい。ホネホネさん、やるときゃやるね。
にしむらあつこさんはやはり絵本作家である西村繁男さんのお子さんなんだそうですね。因みにお母さんも絵本作家だそうです。親子かどうかは作風には関係ないかも知れませんけど、本作の暖かみやユーモア、シュールさは西村繁男さんの絵本にも似ている気がします。
発行 福音館書店
初版 2003/4/10
対象年齢 3歳から 自分で読むなら小学校初級向き
文字の量 やや少なめ
ページ数 28
発行部数 不明
オススメ度 A
ゆうびんやさんのホネホネさん のあらすじ・内容
ホネホネさんは郵便やさんです。今日も自転車でギコギコキーッと配達にでかけます。
最初は木の上のトリオくん(鳥)のお家。ホネホネさんは木登りして手紙を配達します。夏休みに『誰も登れない帽子島』のてっぺんへ行こうという、カモメちゃんからの手紙でした。
お次は土の中のアパートのニョロコさん(ヘビ)。ワニオくんからの、ジャングルおしゃれコンテストへのお誘いのお手紙でした。
その次は丘の上にある子沢山のブタヤマさん(ブタ)のお家。イノキチおじさんからの花火大会へのお誘いのお手紙でした。
次はスイレン池の中にあるナマズさんのお家。ホネホネさんはカエル泳ぎで水中に配達に行きます。アンコウさんからの読書のお誘いのお手紙でした。
そして夏休みになりました。みんなそれぞれお誘いにのってお出かけします。
数日するとホネホネさんにいくつかのお手紙が届きました。お出かけしたみんなから、そしてガールフレンドのホネコさんからも。どんな内容なんでしょう。
ゆうびんやさんのホネホネさん の解説・感想
先入観で判断しないで!
表紙を見てください。なんとオリジナリティのある絵でしょうか。主人公のホネホネさんは骸骨です。自転車をよく見ると車輪の部分が蜘蛛の巣になってて、サドルは骸骨。登場キャラクターの顔面には迷路のような入り組んだ線が書き込まれていることが多くお世辞にも可愛いとは言えません。雲や植物などの自然も独特にデザインされた形で描かれています。ユニークと言えばユニーク。シュールと言えばシュール。見にくいと言えば見にくいかも(汗)。正直これって子どもが喜ぶ?とは当然の疑問かと思います。でも先入観で判断してはいけません。これが大層子どもに人気のある絵本なんです。
ホネホネさんはいい人
ちなみにホネホネさんは骸骨ですけどとても真面目で実直な人です。だからこそ町の住人達に愛されて、お手紙を貰えたりするんでしょうね。骸骨でも全然怖い感じじゃないですよ。表紙を見ていただいてわかるように、なんだかおじいちゃんみたい(笑)。ホントは若いみたいですけどね。
この絵本は短い中にいろんなアイデアが詰め込んであるんです。そのいくつかをご紹介しましょう。
絵手紙のやりとりが楽しい
子どもの好きな『手紙』を扱っているところがいいですね。ウチも子どもがまだ小さい頃はたくさんお手紙のやりとりをしました。本作でのお手紙は文字だけじゃなくて絵も入った絵手紙なんです。しかもみんな何かしらのお誘いの手紙です。ワクワクしますね。謎の含まれたお手紙もあります。(→『誰も登れない帽子島』って何でしょう?あとで明かされます。)
いろんな形のお家が出てきます
届け先の家の形態がバラエティに富んでいるところも面白いです。最初は木の上にあるお家なので木登りして届けます。次は土の中のあるアパートなので地表の穴の入り口から入って、入り組んだ通路を通って届けます。土の中にいっぱいお部屋がある様子はなんか不思議。ホネホネさんは迷ってしまって道を尋ねたりします。その次は丘の上の一軒家。汗をかきながら自転車を漕いで届けます。最後はなんと池の水の中。泳いで届けます。色んな家の形が楽しめます。
町の地図もあるよ
ホネホネさんがこれから配達に出発するという時のページが町の地図のようになっています。あとで見返してみると、あっこの家はここにある!ということがわかりますよ。地図というのは事物を俯瞰してみる視点が与えられて子どもにも知的な刺激があると思うんですよね。
裏表紙のミニストーリーが微笑ましい
裏表紙にはミニストーリーが。実はガールフレンドのホネコさんからの手紙は、「自転車の乗り方教えてね」という内容だったのですが、その実際に教えているシーンが裏表紙に描かれているのです。うーん微笑ましい。ホネホネさん、やるときゃやるね。
にしむらあつこさんはやはり絵本作家である西村繁男さんのお子さんなんだそうですね。因みにお母さんも絵本作家だそうです。親子かどうかは作風には関係ないかも知れませんけど、本作の暖かみやユーモア、シュールさは西村繁男さんの絵本にも似ている気がします。
コメント